怪しい仕事には絶対近寄らないと固く誓いました

本当に怖かったです。怖すぎました。
ネタバレなしで魅力をお伝えします。

主人公はとある屋敷でとある介護の仕事をすることになるのですが、怪しさ満載です。

ネットも使えない山の中。外部から遮断された住み込みの仕事。それに患者が明らかに普通ではない。まるで死体のよう。それなのにやたら溌剌として明るい先輩職員①と、やたら主人公にキツく接してくる先輩職員②。質問をしても核心の部分は教えてくれず、「指示通りやればいい」と言われる。謎は深まるばかり。怪しさしかないですよね。危険な匂いしかしません。

この、人間の本能で感じ取れる「なんか嫌だな」「なんか起きそうだな」をそのまま表したような作品です。

てっきりリングや呪怨のようなホラーかと思いきや…意外な事実が明らかになります。
スティーブンキングみたいとおっしゃる方もいましたが、まさにそんな予想の上をいくようなホラーです。そう来たか!と言いたくなります。

とにかく単純なホラーではありません。グロテスクの中にも考えさせられるものがあります。人間だからこそ作品内の事実に抵抗感があるのですが、自然の摂理で考えると完全に否定しきれない部分があったりするのです。

そして作品が終わっても続く恐怖があります。悪の教典のようなゾッとするラストと言えばいいのでしょうか…。(ネタバレしたくないのでもう言いません)

夏の季節にピッタリなので、夏の熱が冷めないうちにぜひ読んでみてください!

※深夜に読むのは危険です。暗い廊下を一人で歩くのが怖くなるかもしれません。自己責任でお願いします。

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