小鳥、持ち前の行動力と幸運力(?)で兄に向って突き進む!

  • ★★★ Excellent!!!

翼族のミスティアは、兄を助けたい一心で、無謀にも多種族捕食者(少数、そうでない方もいますが)・魔族の国にやって来てしまいます。
やはり気持ちだけでは何ともならないもので、彼女は魔族に襲われてしまい、始まったばかりの冒険は、早くも悲劇で終わってしまうのかと思いきや。
実はこのお方、とんでもない幸運の申し子でありまして。
腕っぷしの強い人間族のヴェルクに、窮地を救われることになります。

彼女の幸運はそれだけで終わりません。
それからも、彼女は不思議と人を寄せ付けます。それも、彼女にとってプラスの働きをしてくれる人を、たくさん。
多くの味方をつけた彼女は、いよいよ兄がいると思しき場所に踏み入れるのですが——

読みやすい文章でスピーディーな展開。読者を決して飽きさせない作りになっています。
主人公のミスティアの、キュートでありながらとんでもなく行動力がある一面が面白く、「おおそう来るか!」という意外性にいつも楽しませていただいています。

ミストとヴェルク(この方が実は脱獄王子!)の恋愛模様にも注目です。
二人とも何だかんだ素直なお人なので、二人の絡みがあるときは終始にまにましっぱなしで、画面を見つめながら笑う変な人になってしまっています。笑

そして登場するキャラクターたちが、どの方も皆魅力的で。魔族の王の跡目であるシャウラ様(自然と様をつけたくなってしまう方です)、ミストの兄ローウェル、怪盗銀闇さん、などなど、必ず皆さんの心をひきつけてやまない方がいるはず。

可愛らしく、でもはらはらする素敵な冒険物語。ぜひ一緒に追いかけませんか?