翼族のミスティアは、兄を助けたい一心で、無謀にも多種族捕食者(少数、そうでない方もいますが)・魔族の国にやって来てしまいます。
やはり気持ちだけでは何ともならないもので、彼女は魔族に襲われてしまい、始まったばかりの冒険は、早くも悲劇で終わってしまうのかと思いきや。
実はこのお方、とんでもない幸運の申し子でありまして。
腕っぷしの強い人間族のヴェルクに、窮地を救われることになります。
彼女の幸運はそれだけで終わりません。
それからも、彼女は不思議と人を寄せ付けます。それも、彼女にとってプラスの働きをしてくれる人を、たくさん。
多くの味方をつけた彼女は、いよいよ兄がいると思しき場所に踏み入れるのですが——
読みやすい文章でスピーディーな展開。読者を決して飽きさせない作りになっています。
主人公のミスティアの、キュートでありながらとんでもなく行動力がある一面が面白く、「おおそう来るか!」という意外性にいつも楽しませていただいています。
ミストとヴェルク(この方が実は脱獄王子!)の恋愛模様にも注目です。
二人とも何だかんだ素直なお人なので、二人の絡みがあるときは終始にまにましっぱなしで、画面を見つめながら笑う変な人になってしまっています。笑
そして登場するキャラクターたちが、どの方も皆魅力的で。魔族の王の跡目であるシャウラ様(自然と様をつけたくなってしまう方です)、ミストの兄ローウェル、怪盗銀闇さん、などなど、必ず皆さんの心をひきつけてやまない方がいるはず。
可愛らしく、でもはらはらする素敵な冒険物語。ぜひ一緒に追いかけませんか?
非力で猟りとられかけていた、翼族の『ボクっ娘』ミスティア。
繊細で庇護のもとにいることが多いとされる種族のはずなのだが、ミスティアは違うらしい。
種族柄、連れ去られてしまって離れ離れになっている兄を救出するという一心で、大変危険な国に一人、乗り込もうとしていた。
なんて強い決意の持ち主。
なんて素晴らしい行動力。
そこに惹かれた傭兵まがいのヴェルクは、ミスティアを護衛しつつ助力すると決めて、行動を共に。
ひょんな出逢い、まさかの事実、ミスティアがどんな真実をヴェルクや仲間達と見ていくことになるのかは、ぜひ一度ご拝読して味わってくだされば。
エレナーゼシリーズ派生作も、わくわくきゅんきゅん待ったなし!