それでも、一歩を

 活力みなぎる主人公と、どこか人間くさいロボットのぎこちなくも微笑ましい二人三脚道中……と、言いたいところだが舞台背景はシビア極まりない。
 この類の世界観はパニックや暴動がつきものである。しかし本作は、それすらさらりと飛ばしている。いや、許さないでいる。絶望にかられることすら許されない。文句があるなら消えればよろしい。
 そんな破滅終末の世界に、かすかな救いの紐を垂らしている主人公たちに心からエールを送りたい。
 必読本作。

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