奥の深い短編。

ご自身で「救いがない」と書かれていましたが、個人的にはとても好きな雰囲気の一編です。眠り続ける存在は、まさしく「神」といえる存在。理不尽も殺戮も全て知った上で、それでも世界を許容する様には神々しいものを感じます。現実世界の神というのも、もしかしたらこういう存在なのかもしれないと思いました。

神がいったいどういう原因で眠り続けることになったのか。もともとどんな人物だったのか。ここまで世界を大きくするために、どんな展開があったのか。語られていないアナザーストーリーが気になってしかたない、そんな不思議な魅力をもった良い短編だと思います。

興味深く読ませていただきました。これからも頑張ってください。

このレビューの作品

Keep my dreaming

その他のおすすめレビュー

刀綱一實さんの他のおすすめレビュー34