私の21回目は、ずっと失われ続ける。
- ★★★ Excellent!!!
真夜中のベッドの上。布団に潜り込んでも脳裡に響くブランコの音と映像。
隣に寝ていたあなたは、そっと起きて換気扇の前で煙草を吸った。
主人公は外出先で、揺れるブランコを目にした。
20回目まで数えたら、帰ろうと決めて。
しかし、どれだけ数えても、きっとブランコは揺れ続けているのだろう。
主人公の揺れる心情と、ブランコの揺れが重なっていく。
最低限の物で、最低限の描写。
それなのに、読者の想像力を最高に掻き立てる。
この作者様しか書けない一作だと思いました。
是非、御一読下さい。