「切り札を残して負けるなんざ、馬鹿のすることだぜ」

迫力満点のガンアクション!!
緻密な設定と、鮮やかな描写!!
スタイリッシュな文章が紡ぐ物語!!

復讐を請け負わない殺し屋、立花。記憶を失くした復讐者、翔太。死後の世界を信じない子供、湊。この三人を軸として展開される、心震える群像劇です。そして、中心となるテーマは、「善悪とは何か」でした。

善悪の判断なんてものは、人が変われば、住んでる場所が変われば、時代が変われば、易く変わってしまうもの。――ああ、そんなこと知ってるさ。けれど、本作品は、もっとその先。善悪を越えた先にあるものを見せてくれるような作品でした。

……とはいえ、これは小説なのか? 作中では、テロ、宗教、カルト、核戦争など様々な暗い話題が登場します。しかし、そのどれもが、いまの世界で起こってる、様々な不穏な出来事そのもの。これは、小説というより予言書なのではないか? そんなふうに読んでいて悪寒が走ることが度々ありました。


地獄にも花が咲くってことを知ってるか?
なら、その花が咲くところを見に行こう。
たとえそこが、地獄だとしても。


そんでもって、早く書籍化されてください。

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