作者さまは「百合あれ」と言われた。
すると、遠心少女なる新概念が生まれました。
あらすじとしては、遠心力を操る能力を持つ二人の少女が、卒業試験に挑むというものですが、能力設定や世界観がめちゃくちゃ刺さりました。
特に能力設定に関しては秀逸。倒す敵も、能力を振るうべき相手も存在しない。全体的にポップなので、コメディ性に目が行きがちですが、遠心能力を持ってしまったことの悲劇性あるいは不条理という側面が描かれているので、かなり文学的です。
テーマとしては底が知れないのに、少女たちの掛け合いが面白く、テンポよく読めてしまう。読めば読むほど唸らされます。
――この冬イチオシの作品です!
(第六話まで読んだレビューです)