読者諸兄に警告する‼

 私はこれまでに幾つかの作品をレビューして来た。

 その方法は、作品を〘酒〙に例えて文体や作風を表現すると云うものであったのだが、今回はとてもではないがその余裕がない。

 又、今回のこのレビューは『キミの願い、叶えてあげる!』を、直接紹介するものではない事にも是非とも御了承頂きたい。

 それと云うのも、作者である『斑猫』氏の身に何かしらの危機が迫っているかも知れないからである。

 その理由は『斑猫』氏の作風の変遷に戸惑いを覚えて来たからだ。


 私事で恐縮だが、私は『クトゥルー(クトゥルフ)神話』 ※以下〘神話〙と表記する場合あり※ のファンであり、私自身も神話作品を執筆している。

 神話作品の多くは陰鬱で陰惨なストーリーである事がままある。

 自身が神話作品を執筆している事もあり、ほんの箸休めのつもりで『斑猫』氏の作品を読み始めたのだった。

 以下は『斑猫』氏の作品である。

 公開時期が早いものから順に列挙してみる。

 因みに『斑猫の創作みちしるべ』は創作論に関するエッセイなのでこの場では言及しない。


 ◇『九尾の末裔なので最強を目指します』

 ◇『座敷童がやってきた』

 ◇『身代わり人形と弟』


 カクヨムに投稿されている最も初期の作品群で『九尾の末裔なので最強を目指します』は、現在でも連載が続いている。

 『九尾の~』、『座敷童が~』は牧歌的な雰囲気が漂っており、ハードな作品を好んで読む私には一服の清涼剤の様な存在だ。

 『身代わり~』はホラーテイストの短編で『斑猫』氏の筆の多彩さを感じさせる。


 ◇『はたらけ、分身』

 ◇『モチモチ文鳥地獄』

 ◇『邪悪なる転生物語』


 いずれも短編作品である。


 私個人の見解では『斑猫』氏は短編の名手で、上記の三作品は因果応報の教訓話としての側面が強く出ており、一般の読者には何の問題もなく楽しめる事であろう。

 しかし私の様な者にはそこはかとない不安を抱かせた。

 神話作品の要素が混じり始めたからである。

 この頃からだ。

 『斑猫』氏の作風に、何らかの「悪意」が混入している様に感じ始めたのは。


 そして問題の『キミの願い、叶えてあげる!』である。

 明らかに神話成分が増している。

 初期作品の牧歌的雰囲気などかけらも見当たらない。

 一見『はたらけ~』、『モチモチ~』、『邪悪なる~』などの短編群と同じ因果応報の教訓話としての体裁ではある。

 しかし私には、この作品の芯の部分が以前の作品群とは全く異質な物に思えてならないのだ。

 既に御存知の読者諸兄も居られるだろうが『クトゥルー(クトゥルフ)神話』は人為的に造られた架空の神話である。

 百歩譲って幽霊や悪魔と云った存在が居たとして、架空の神話から「呪われる」事が有るのだろうか?

 架空の邪神が人間を「侵食」するような事が有るのだろうか?


 本作は未だ連載中である。

 このまま連載が続けば『斑猫』氏の描写は段々と狂気に染まって行くのが目に見えている。

 その有様を、私はどの様にして受け止めて行けばいいのだろうか……。


 かく云う私も神話作品を執筆している身である。

 もし『斑猫』氏に危機が迫っているのだとしたら、私も無関係ではない。

 だからこそ読者諸兄に警告する。

 『クトゥルー(クトゥルフ)神話』に妄りに近付いてはならない!


 心霊だのオカルトだのと宣う気は更々ない。

 ない積りだが、矢張り『クトゥルー(クトゥルフ)神話』には何かしらの秘密がある様に思える。

 その秘密が判明するまで、私は神話作品の執筆と『斑猫』氏の作品の拝読を止める訳にはいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii





 これだから勘のいい奴はキライなんだよ。いつの時代にも必ずいやがるから。モブ夫のくせに。では読者の皆さん、偉大なる【斑猫】センセーの作品をこれからもヨロシク。えーっと、更新ボタンを押せばいいのかな……。

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