概要
――― 君に幸福があらんことを
魔法都市エデン。そこには国中から集められた水棲生物を展示している水族館、アトランチカがあった。アトランチカのシンボルになっているのは巨大な白クジラのノアだった。少年、クローディアスに”彼”が告げたのは、最初で最期の祝辞だった。
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- ★★★ Excellent!!!モフモフ動物王国企画入賞レビュー「無関心の水槽を超えて」
読んでいて心が震えました。
魔法王国の水族館という極めて特殊な環境下で育まれる、クジラと少年の美しき絆の物語。
尋常でない発想のスケールとそれを活かす作者さまの高い筆致技量。私もこれまでに多くのファンタジー小説を読んできましたが、これには素直に脱帽です。
この作品を入賞にしない理由なんて「モフモフしたくても鯨に毛が生えていない」ことくらいのものです。なに鯨のヒゲはきっとモフモフなのでは?
作品の完成度に比べたらなんと些細なことでしょう。
魔法王国に生まれながら魔法が苦手な少年。
不憫に思った両親から受け取った水族館のパスポート。
彼が通いつめたのは、この世界では既に絶滅した鯨の水槽。
復活…続きを読む