概要
太平記の時代、ただ一人の少女のために戦い続ける男
南北朝時代、あるいは太平記の時代と言った方が通りがいいかもしれない時代。
日本がその歴史の中で初めて遭遇した大転換の時代に現代の大学生、建速勇人が突然にタイムスリップした。
何ら秀でた知識も無ければ力も無く、何より自分が何を為すべきかを知らない生きて行く事に疲れた一人の若者。
だが、大きな志と小さな秘密を抱える一人の若き公家将軍、北畠顕家との出会いが彼を、数奇な、そして過酷な戦いの運命へと導いて行く。
少女との出会いを通して己の生きる意味を見詰め直し、孤高にして最強の師と出会い、そしてついには出会った仲間達と共に戦場へと身を投じる勇人。
…歴史の中に存在しないはずの異物が混ざった太平記の物語はどう形作られていくのだろうか。そして奇妙に歪んだその時の果ては…
"もっとも彼や彼女が真に自身の幸
日本がその歴史の中で初めて遭遇した大転換の時代に現代の大学生、建速勇人が突然にタイムスリップした。
何ら秀でた知識も無ければ力も無く、何より自分が何を為すべきかを知らない生きて行く事に疲れた一人の若者。
だが、大きな志と小さな秘密を抱える一人の若き公家将軍、北畠顕家との出会いが彼を、数奇な、そして過酷な戦いの運命へと導いて行く。
少女との出会いを通して己の生きる意味を見詰め直し、孤高にして最強の師と出会い、そしてついには出会った仲間達と共に戦場へと身を投じる勇人。
…歴史の中に存在しないはずの異物が混ざった太平記の物語はどう形作られていくのだろうか。そして奇妙に歪んだその時の果ては…
"もっとも彼や彼女が真に自身の幸
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!悲劇の予感
(7-6まで)
史実および歴史の解釈にまで踏み込み緻密に辻褄が合わされている。北畠顕家が主人公の小説は北方健三「破軍の星」しか読んだことがないが、本作を読み進めると北方太平記シリーズがかなりのエンタメよりだったという印象に変わる。
“陵王の面だった。”(1-1)
もとより北畠顕家は悲劇的最後を遂げた人物として名を残す。しかし本作では、物語の開始早々に悲劇的終劇への印象が刷り込まれる。
(稜王の面、北斉の蘭陵王がモデルの伎楽面。蘭陵王は、眉目秀麗、戦神、兄王による賜死、続く北斉の滅亡への逸話を持つ人物。梅原猛「隠された十字架」では聖徳太子の臨終に重ねて考察される)
大塔宮の死、楠木正…続きを読む