送るとは魂か、それとも想いか

ご縁があり、この物語に出会いました。読み終えましたので、レビューさせていただきます。

新興住宅地のなかにポツンと佇む、場違いな一軒の葬儀屋、曼殊沙華。
「お客様は、仏様ですから」
そんな言葉と共に、今日も一人のお客様が来店する所から、物語は始まります。

一話完結型の物語。お客様の「未練」を通じて語られるのは、登場人物達の強い想い。来店するお客様達の想いは、何も特別なことなんかありません。当たり前で、少し上手くいかなくて、でもそれが重なってしまい、いつの間にか手がつけられなくなって……そんな複雑な、でも単純な想いを、主人公達はお手伝いしながら、送ります。それは救いのあるものから、救いのないものまで。

そして、何処か浮世離れした主人公達の背景もまた……この続きは、是非是非本編で。

ガツンと心に響く、想いの物語。他の皆さまも是非読んでみてください。

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