太陽と月の狭間で愛を知る

朔は「夜中の皆既月食のあとに突如現れ保護された女児」だった。
誰がどこから連れてきて置いていったのか全く不明、明らかに外国人の子供といえる姿をしていたが、国籍の見当もつかない。
新生児と思われるような大きさだったが、鳴き声一つあげず不思議そうにあたりの様子を伺っていた瞳が印象的だったと発見した人は語っていた。
１８年の時を経て、発見された日と同じように閏年の２月２９日、再び皆既月食があるその日、朔の運命の歯車が回りだした。
何が彼女を動かしたのか……
たどり着いた世界はどこか既視感があったが、朔は子供の姿になっていた。
グランホルム皇家、ライ・マーナ教、ロスマモン……朔を取り巻く謎と陰謀、そして初めての温かい交流が朔を変えていく。


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