第5話 佐藤さん
いつも通り眼鏡屋で客が来るのを待っていたら、急にクラスメートの安田くんが来店した。私は慌てて眼鏡を外して、ポケットにしまう。
私の学校はバイト禁止だから、同級生にバイトがバレるわけにはいかない。普段学校では常に眼鏡をかけていて、教室の隅っこで静かに本を読んでいる地味キャラだから、眼鏡を外せばバレないはず。しかしよりによって安田くんが来店するとは。
安田くんもよく教室で本を読んでいるから、どんな本を読んでいるのかいつも気になっていた。休み時間に机の上を見てみると、趣味の合う本がよく置いてあるなとも思っていた。前から話はしてみたかったので、これは良い機会だ。
もし今日自然と話せるなら、学校でも話しかけてみようかな。
終
僕の前では眼鏡をかけない眼鏡屋さん やすだ かんじろう @kanjiro_yasuda
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