主人公のコンプレックス、劣等感。どれも、覚えがある感情だからこそ。最後の一文に、胸が掴まれました。誰も救われない、ぞっとする、けれど悲しい話でした。
好きな作品: 浅田次郎の『蒼穹の昴』 ドラマ『ゲームオブスローンズ』 『源氏物語』(瀬戸内寂聴版と谷崎潤一郎版を読みました) いつかこんな骨太な作品を作り…
遺書をテーマに扱っているからと言って、読むことを躊躇うことなかれ。本作は自殺という重いテーマを扱いながら、必要以上に悲壮感を煽ったり、沈鬱にしたりすることをしない。むしろ、その精緻な文体には美し…続きを読む
とても短い短編集ですが、最後の最後で心臓止まるほどどっきりする一文があります。でもそれは、それだけ見るとあまり衝撃的ではありません。その一文を衝撃的にするためにすべての物語があるのです。…続きを読む
もっと見る