過去と現在が出会うとき、未来の物語がはじまる
- ★★★ Excellent!!!
両親ともに失った二人きりの兄妹。妹思いの兄。
妹のために、卒業したらすぐに働きに出る事になっていた。
これからも妹のために頑張ろうと決心していた敬介だったが、妹の謎の言葉と共に光に包まれ……。
気が付いたら戦場だったという。
いきなり日常とかけ離れた戦いの場に投げ出された彼は、リラ王女に助けられ、そこでここは異世界である事を知るという導入で物語ははじまり、妹を探しながら神話の時代からの物語を紐解いていきます。
異世界転移物ではありますが、彼に驚異的なチート的な能力があるわけではありません。しかし彼には「過去」、いわゆる前世の物語があったという。
妹は何故、兄をこの世界に導いたのか。前世の彼の「選択」とは。
白と黒のそれぞれの神々の元での大きな戦いの中、過去の自分を知った上で敬介が見つけ出す真実はどのような世界を描き出すのか、わくわくと読み進められます。
主人公以外の登場人物それぞれにも物語があるという濃厚なハイファンタジー。ぜひ一読を!