祭の宵闇に妖しく浮かぶ店先で売られていたモノは。

情景ばかりが浮かび上がる。
盆祭の宵闇に妖しく浮かぶ屋台の灯り、浴衣に帯、硝子細工のような 何か。
 『金魚球』は、『禁形魂』の当て字だという。
不思議な工程で創られる、その玉とは一体何なのか。
歳の瀬の破魔矢のように、古いモノは還すのか、それとも。
 妖しく美しい光の中で、人は魅入られてしまうのか。そしてその結末は…。

余りに美しく妖しい物語。