ただの少女だった私が、突然神妃に。そこに待っていたものは――。

 蒼い月の夜に、神殿に薬を届けに来た主人公は、現神妃と出会う。神妃とは、神脈を正すことで世界に秩序をもたらす存在で、その額には蔦の紋章がある。国を統べる王室とは犬猿の仲だが、国を治める王室と、世界の秩序を守る神妃では存在意義が違う。主人公を見た現神妃は言った。
 「最後の検体が来たわ」
 主人公が目覚めると、父が神殿の使者と争っていた。しかし、あえなく主人公は神殿に連れてこられ、神脈を正す儀式に臨むことに。この大役を終えて、本物の新しい神妃と見られるようになっていく。それと同時に、前神娘が外見は美しかったが、中身は悪女だったことが判明する。本当に現神妃の主人公を認めるか。その問題に終止符を打ったのは、前神妃の首が神殿にもたらされたことだった。
 神妃となった主人公は、父親と接見するが父親は主人公を覚えておらず、主人公が暮らしていた場所にも、主人公を知る者がいなくなっていた。そんな中、主人公は、新しい神妃として、公にされることになった。皆の前に神妃として立った主人公の前に、神妃解放党の連中が乱入し、一時騒然とする。
 主人公は窮屈な神殿を抜け出して、幼馴染に出会う。幼馴染は主人公のことを覚えていたらしく、話しかけてきたが、主人公は神妃として神殿に帰るしかなった。

 前神妃が発狂したようになったという蒼い月と神妃の関係。
 美しき前神妃が行っていた非道な行い。
 そして、主人公を取り巻く騎士やメイド、歴史棟の魔術師。
 
 果たして、本当に前神妃は死んでしまったのか?
 どこか含みのある面々の思惑とは?

 是非、御一読下さい。
 

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