この小説は異世界転生ではなく、異世界転移でもない、異世界転帰小説です!

「最近、異世界転移小説って多くない?」
「うんっ、悪女に転移って多いよね……」
「異世界転生なんて、もう腐るほどあるし!」
「そうそうっ! 手垢で汚れて真っ黒だしね」

なんて、貴方!
この小説は異世界転帰ですよ。
主人公の少女、沙羅は現代で息苦しさを感じながらも普通に暮らす女の子。ちょっと変わった母親代わりの博士に育てられています。
悩み事の種は沙羅を目の敵のように敵視する、幼馴染みのマセコです。友人のようで友人でもない彼女との学校生活は、不愉快でもあり、息詰まるもの。
ですが、二人の共通点は2月29日生まれだったのです。
やがて成長した沙羅の前にあらわれた使者により、彼女は異世界へと連れ帰されます。
そこで知った自分が背負わされた業、そして全てを導く運命とは?

カクヨムにやってきて、まだ1年も経たない作者さまの新しい感覚で書かれた作品です。その筆致は、緊迫する戦闘シーンを書けば息を飲ませ、優雅な舞踏会を描かせれば目を細めるほど高いもの。それでもって、マセコとの絡みにはクスッっと笑わせてもくれます。
異世界ファンタジーでありながらも、目を潤ませるほどのロマンス小説。
是非、貴方に読んで頂きたい作品です。

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