常識が覆る。少女は女にならざるを得ない。掴める一握り、何を選ぶのか…

ある日突然、常識だと思っていたものが全て覆り、『ドラゴンの巫女』を課せられた、普通の少女だった沙薇(サラ)。
常に生命の遣り取りの在る中で、選べる道は多くない。
その中で、少女は成長し、決断する。

何を信じていいかもわからない、厳しい世界の中にもたくさんの救いがある。
目にしたことのない異世界の光景の中で繰り広げられる日常。
無駄のある会話までが、その場を空気を再現していて染み込んでくる。
そして、サラが全てをかけて掴み取ったものに、心が動かされずにはいられない。

巧みな文章で異世界に誘ってくれる、毎回が緊張と興味を誘う壮大なファンタジー。
美しいその世界への扉は、表紙を潜ればすぐ側に。

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