少女は目覚める。

普通の少女だった主人公沙薇が、宿命と戦い成長していく物語。


硬派な異世界ファンタジーです。魅せ方の工夫もしてあり、手記のようにぐいぐい読ませてきます。解けそうで解けない謎、失っていた記憶、出路、差別、不条理、不穏、思惑……

そして、マセコ。

このマセコが、ヒリヒリするシリアスな作品に、コミカルさと人間臭さを醸し出していて、登場するたびに、「出た! 待ってました」と掛け声をあげそうになります。

冒頭部分ではそこまで活躍していないのですが、気づけばマセコを忘れられなくなる、奴は魔性の女。主人公ではないのですけど、こいつをチェックしておかねば損しますよ……奴とかこいつとかいって申し訳ないんですけどね、読めばそういいたくなるのも分かって頂けるかと。

力作読みたいなー、没入感ある作品探してんだけど、という方におすすめの長編です。そろそろ完結間近のようなので、一気読みもできますよ。

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