全てを押し流すセンスと勢い

一章を読み終わった時点でのレビューです。

本作で特筆すべきは著者による若々しいセンスだと思います。
主人公からしてまだ高校生ながらアメリカ軍に所属した経験があり、対テロ部隊で実績を持ち、人を殺した過去もあり、普段はシニカルでありながら、その裏で仲間想いの一面も見せる。
極めつけに、舞台設定が現代に近いながらも不思議能力持ちと来た。
どんだけ盛るのか。しかし、それこそが心地よいと感じました。
この盛りに盛った主人公を繰り出してくる勢いというのはすさまじいもので、細かいところが気になっても『まぁ、些事だろう』と流せる程度の塩梅になっているのです。
その怒涛の勢いで繰り出される設定特盛主人公というのは、著者の放つ瑞々しいセンスの結晶であり、これこそが作品の魅力の最たるものでしょう。

この他では得難い魅力を味わうために、一読してみるのはいかがでしょうか。

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