古くて新しくて

 王道を地でいく物語。ひたすら主人公の内面に特化した形になっているのが、思い切りがあって大変良い。
 急上昇と急降下が繰り返し繰り返し迫るような感覚が古典的であると同時に斬新な刺激をもたらしている。
 題名も、読者へズバリまっすぐに突き入れる明瞭さがあって作品を盛り上げている。
 是非とも主人公を応援したい。
 必読本作。