戦国武将の晴れ舞台

本日の演目は河越夜戦。なんだぃそりゃあ、どこのどなた様の戦いだって? 馬鹿言っちゃいけねぇ、時は群雄割拠の戦国時代、これなるは後北条氏の三代目、名高き軍神を退け、盤面を読むように戦略を通し、人の夢を背負うて荒波を抜けた相模の獅子。ご存知のあんたも、知らねぇってあんたも、目ん玉かっぽじってご覧じろう。今川、武田、関東諸侯の同盟連中に囲まれ、八方塞がり絶体絶命の乱世を生きた北条新九郎氏康の物語でぇ! 合戦、水軍、なんでもござれのお方だが、その真髄は智謀とお人柄。和睦、書状、駆け引き、勝てねぇ戦もひょいと駒を弄りゃ摩訶不思議、気付けばガラリと風向き変わる。いざやと会えば信頼を得、いよいよ終わりと断崖絶壁も切り抜ける。って、あんた、いつまで此処にいるんだい、さっさと項を開きねぇ。なに、まだ河越夜戦がどういうもんか聞いてねぇって? べらぼうめえ、んなもん読めばわかるだろうが。時代劇はとっつき難い? てやんでえ、味噌汁で顔洗って出直してきな! 読めば活劇、浸れば極楽、ここで聞くだけってのは野暮天さ。さあさ、いざいざ、相模の獅子、北条新九郎氏康の奮戦をご照覧あれってなあ!

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