主人公の野山乃花は物言うオタク。空気を読まない、へこたれない、好きな気持ちを諦めない、けれど物語の主人公にはなれない――そんなこじらせ女子の彼女が、カーリングとBLを通じて成長していく本作。容姿端麗な友人と自分を比較したり、ゲームの対戦中には毒舌を吐き、キレのある台詞で読者を楽しませてくれる彼女は、雨風に晒されながらも咲き続ける野山の花と同じ魅力に溢れています。途中からシリアス展開もありますが、笑って泣いて楽しめる青春小説です。是非、ご覧ください。
自らの“趣味・嗜好”のせいか、少し“天邪鬼《あまのじゃく》”的な一面を持つ主人公・野山乃花を掘り下げる「第二作」。まだ、核心部分は分かりませんが、各話タイトルに忍ばせた彼女や登場人物の「名言・格言」も見逃さないように。何しろ、本音を語りたがらない“ハナ”ですから。