亜人と人間。悲惨な事件によって両者の間の溝が深まる。

ミーシャは少し内気で、しかし時に大きく動く、ちょっと変わった女の子。田舎から大きな町に出てきて、亜人専門医の助手として働いている。彼女が懐いている亜人、人狼の一斬の存在もあり、彼女は亜人に対して珍しく偏見がない。しかしある事件をきっかけに、亜人に対する人々の恐怖が表面化する。本作は人種間の隔たりをテーマにしたファンタジー小説のように思える。

十一話めまで読ませていただきましたが、特に二章目で物語が大きく動き始めます。描写と会話文のバランスが良く、とても読みやすい文章を書く筆者に思えます。あと伏線かどうか判断しかねる登場人物の言動などもチラホラあるので、今後ともそれらに注目しながら読んでいきたいと思います。