1000年後、人類はどうなっているんだろう。

『知恵の泉』。
宇宙の神から授かったとされるそれを、聖杜の民は守り続けていた。いつかは宇宙の神に返すために。
その継承者の双子飛王と飛翔。しかし、前王の突然の崩御に、慎ましくも平和であった生活に暗雲が立ち込める。
そしてそれは、一人の裏切り者によって目に見える形となった。

双子の運命は二つに別れる。
飛王は滅びゆく国とともに、飛翔は時の輪をくぐり、1000年後の未来へ。
未来には聖杜の国はとうになく、また戦争も絶えない世界。

使命と誇りを持って運命に挑む双子と、それに協力する人々。そして、『知恵の泉』の返還を拒み、縋る王たち。

聖杜の民は、果たしてどうなったのか?
また、『知恵の泉』とはなんだったのか?
それは本当に返さなければならないのか?


この物語は遠い星の物語ですが、私たちの未来も予感させます。
全てを知る人工知能が出来たとしたら、私たちはどうなるのか。
私たちは、それとどう付き合っていくのか。付き合っていけるのか。

SFとしてもファンタジーとしても読み応えがある物語です!

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