短い文ですが、記憶を失っていくパートが丁寧に丁寧に書かれています。とてもとても、言葉にできない切なさです。
筆者の精神的なリハビリも兼ねて、ここで筆を取り書こうと思います。 僕と同じように心がダメな人、頑張ってもダメな人、生きても無駄な人。その人達が少しでも力…
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(75文字)
この上なく残酷な病の中にいる主人公。大切なものが少しずつ失われていくその恐怖と痛みが、読み手の胸に静かに迫ります。淡々と並べられる言葉が、その壮絶な苦しみを一層強烈に煽るようです。自分の中が…続きを読む
大事なものを、「モザイク」と表現しています。言葉の美しいイメージと、少しずつなくしてゆく残酷さ。双方が溶け合いながら、ひとつずつ欠けてゆくさま。悲しくも残酷に、いつかは迎える終わりの時にも、何…続きを読む
儚さと遣る瀬無さが伝わる掌編です。忘れたくない記憶がモザイク加工に蝕まれるさまは、モザイク模様の薔薇窓が不可抗力に壊れるような切なさです。生きてきた証をひとかけらずつ失っていく現象が、淡々…続きを読む
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