『ムンクの叫び』のようだ。夕闇から夜へと抜けても。また夕闇に戻るのだろうか。徘徊する。彷徨い続ける。狂気ならば、むしろ救いか。これが魂の姿なら、どうだろう?鬱のときには読んじゃダメ!楽しいときにもおやめなさい。しっとり物思いに耽りたい時など。不思議な世界を、堪能ください。
すごい世界観です
家に帰っているだけなのに、濃厚な雰囲気がただようなぜ赤ん坊を見つけてあげられなかったのか、どういう心境なのか、とても気になる
物語は学校からの帰り道を綴っているだけなんだけど……コワイ。具体的な描写なのに不可解な流れとなっていて、だんだんと不安になってきます。ザワザワと心が落ちつかなくなるホラーで、絵のような世界観に引きつけられます。
読み進めていくうちに、気分が悪くなります。やっちゃいけない、見ちゃいけない心理をうまく突いてくるところに凄さがあります。天才!
何が狂ってると言われたら、もう全てとしか言えないのだがとにかく狂っている。衝撃でユーモラスな展開の数々に短い文字数でも、自分自身がこの世界に誘われたかのように感じる。独特な世界観と奇妙な怖さを体験したい人におすすめの短編です。
ストーリーとしては女の子(?)が学校から帰る際にあったいくつかの出来事を書いているだけです。でもその一つ一つがシュールで奇妙で、意味があるのか無いのか分からないぶん余計に不気味に感じます。悪夢の入り口ってこんな感じでしょうか…?
とにかく気味が悪い。 なぜ? と疑問に思うとともに、極めて写実的に描かれる情景をいやでも思い浮かべてしまう。 小説では御法度とされる「〜でした。」等の語尾の繰り返しを、何度も何度も行うことで、音楽でいうところの不協和音のような状態が作り出されていた。 こんな作品が出版社等で正当に評価されるような時代は、来ないだろうし来て欲しくもないが、そういう表立った評価には現れない、底知れぬ恐怖を孕んだ作品だった。今すぐインスタントに恐怖を味わいたいのなら、必読の作品。 執筆お疲れ様でした。
小説としての体系を丁寧に保ちつつ、極めてシュルレアリズムな描き方で世界観を構成している作品です。文体は冗長でありながら、読み手を引き込む不気味な魅力を帯びています。読んでいるうちに、”牛乳”、”赤ちゃん”、”ゴミ箱”などの多くの象徴的なアイテムが見たくない、理解したくない、ような感情を想起させます。作中に隠された様々な”象徴”が、夢解釈のように物語に隠されたメッセージを紐解いていく材料になるかもしれません。
ジャパニーズホラーな印象を受ける作品ですが、その独特な表現に惹き込まれること間違いなしです。短編で綴られる作品であることも、文章表現を後押ししている一つの要素となっています。作者の紡ぐ世界観を是非、一度ご賞味くださいませ~