かえりみち

作者 呉 那須

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★★★ Excellent!!!

『ムンクの叫び』のようだ。
夕闇から夜へと抜けても。
また夕闇に戻るのだろうか。
徘徊する。彷徨い続ける。
狂気ならば、むしろ救いか。
これが魂の姿なら、どうだろう?

鬱のときには読んじゃダメ!
楽しいときにもおやめなさい。

しっとり物思いに耽りたい時など。
不思議な世界を、堪能ください。

★★★ Excellent!!!

 とにかく気味が悪い。
 なぜ? と疑問に思うとともに、極めて写実的に描かれる情景をいやでも思い浮かべてしまう。
 小説では御法度とされる「〜でした。」等の語尾の繰り返しを、何度も何度も行うことで、音楽でいうところの不協和音のような状態が作り出されていた。
 こんな作品が出版社等で正当に評価されるような時代は、来ないだろうし来て欲しくもないが、そういう表立った評価には現れない、底知れぬ恐怖を孕んだ作品だった。今すぐインスタントに恐怖を味わいたいのなら、必読の作品。
 執筆お疲れ様でした。

★★★ Excellent!!!

小説としての体系を丁寧に保ちつつ、極めてシュルレアリズムな描き方で世界観を構成している作品です。
文体は冗長でありながら、読み手を引き込む不気味な魅力を帯びています。

読んでいるうちに、”牛乳”、”赤ちゃん”、”ゴミ箱”などの多くの象徴的なアイテムが見たくない、理解したくない、ような感情を想起させます。
作中に隠された様々な”象徴”が、夢解釈のように物語に隠されたメッセージを紐解いていく材料になるかもしれません。