夢に向かって羽ばたく君を、振り向かせるだけの勇気……どうか僕にください
- ★★★ Excellent!!!
最初の頃は、君のポニーテール姿を見ているだけでよかったのだろう。それが、君を好き……ということだったのだから。
君が夢のために羽ばたこうとしていた時には、君の目も、口も、そのポニーテールも、全てが好き。それが、君を大好き……という理由になった。
だって、旅立ちの時、君のポニーテールが振り向いてくれた気がしたから……。
そして、偶然、駅で君を見かけた……。
僕は君が好きだったのだろう……?
何故、言葉にしない? 何故、捕まえない? 何故、振り向かせなかったのだろう?
ほんの少しの勇気が、この僕に有れば、結果はどうなっただろうか……?
そればかりが、読後のわたしの胸を締めつける。あまりにも、せつなさだけがこころに残る。
そういう意味では、惹きつけられる恋愛小説である。