約束モノの教科書

 恋愛小説の中で「○○年後にまた〜」のような形式で、主人公と相手が約束を交わし、それをメインとして扱う作品を僕は約束モノと呼んでいる。
 そんな約束モノで一番難しいのは、いかにその約束を引っ張り、どのタイミングで消化するか。という点だ。
 この作品では、文章作法的な難はところどころに見られるものの、約束モノの教科書と言って差し支えないほど、その「キャッチアンドリリース」のタイミングが完璧だった。
 ショートストーリー部門の4000字という短い制限の中で、かなり洗礼された構成だった。
 執筆お疲れ様でした。