恋愛小説の中で「○○年後にまた〜」のような形式で、主人公と相手が約束を交わし、それをメインとして扱う作品を僕は約束モノと呼んでいる。 そんな約束モノで一番難しいのは、いかにその約束を引っ張り、どのタイミングで消化するか。という点だ。 この作品では、文章作法的な難はところどころに見られるものの、約束モノの教科書と言って差し支えないほど、その「キャッチアンドリリース」のタイミングが完璧だった。 ショートストーリー部門の4000字という短い制限の中で、かなり洗礼された構成だった。 執筆お疲れ様でした。
今は亡き小山田いくが題材にしそうな、古き良き昭和の恋愛漫画のような展開。純粋さと真剣さに、微笑ましくもはらはらする。 場面ごとの描写がしっかりしている上に、堅実な筋だてが光り最後まで一気に読めた。 詳細本作。
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