お兄ちゃん

私のお兄ちゃんはモテる

本人は気付いてないけどめっちゃモテる

私はそれが気に入らない

兄がモテるのは妹として少し鼻が高いけどやっぱり気に入らない

なぜなら私はお兄ちゃんにガチ恋してるから

お兄ちゃんは私のこと大好きだけどそれは妹として

異性としては絶対に見てくれないから悔しい

ただ切っても切れない家族の縁っていうのは

他の女には絶対無い権限だから我慢してる

けど私はお兄ちゃんが大好き

お兄ちゃんとしてじゃなくて

ひとりの男として

だってお兄ちゃんめっちゃ料理上手なんだよ!?

元専業主婦のお母さんより上手いのなんなの!?

それにめっちゃ気が利くし

ガチャ

「ただいまー」

お兄ちゃんが帰ってきた

「お邪魔しまーす」

このあざとい苛立たしい声

由衣さんだ

「おかえりお兄ちゃん。あと由衣さんは帰ってください今からお兄ちゃんとイチャイチャするので」

「ただいま。晴香。そうだ北沢、今から兄妹のイチャラブタイムに入るから邪魔すんな。帰れ。あと勝手に家までついてくんな軽くストーカーだぞそれ。あと帰れ」

「先輩どんだけ私を帰らせたいんですか?あとストーカーじゃないです。こんなかわいい後輩が一緒に帰って家まで来てくれてるというのにそれはないんじゃないですか?」

いらり

「いいから帰ってください。不法侵入ですよポリスメン呼びますよ」

「ぶーぶー」

「ったくしゃーねーなー」

え、まさかお兄ちゃん

「明日一緒にタピオカ屋行ってやるから我慢しろ」

「駄目だよお兄ちゃんイチャイチャする時間減っちゃうじゃん」

「ただこのまま居座られるのもごめんだろ?」

「まあ…」

「というわけだ。わかったら帰れ」

「はい…」

ふう…

「お兄ちゃん」

「なんでしょう?」

「ぎゅーして」

「はいはい」ギュー

「お兄ちゃん」ギュー

「なんだい?」ギュー

「大好き」ギュー

「俺も」ギュー

「ならちゅーして」ギュー

「だめ」ギュー

「…」チュー

「あの?晴香さん?痛いよ?なんか鎖骨辺りめっちゃ吸われてんだけど。痛いよ?」

「プハッ、キスマークつけた」

「なにしてくれちゃってんのこの子!?」

「これでお兄ちゃんは晴香のもの」

「えぇ…(困惑)」

お兄ちゃんは絶対に誰にも渡さない!!

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