三色の糸が織り成すドラマ。

妹夫婦を支える姉。
命の灯火が消えかける妹。
不甲斐なく平凡な妹の夫。

一つの命が消えかかるころの、複雑で心細い、繊細な人間模様が、丁寧に描かれています。
彼女たちの言葉にできない秘めた気持ちが、彼女たちの仕草や、作品に出てくる小物にまで、宿っているようでした。

読み手の胸に硝子片を残すような、そんな読後感でした。
とても良かったです。

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