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第8話 《審判》と《月》は《恋人》へ判決を下すへの応援コメント
今回も最初から最後までワクワクしながら読ませていただきました。
読んでいてほんとうにすごいと感動したのは、第7話で洗脳から開放されたシャロンさんが、ジュアニッタさんのそばにいたことです。
ジュアニッタさんの策略を暴くための作戦として、シャロンさんがジュアニッタさんのそばにいることはすぐに明かされるのですが、このシーンを読んだ瞬間、なるほど!と膝を打ちました。
他の人であれば、『洗脳された演技』をすることは難しいでしょうが、シャロンさんならできると、読み手としても確かに思えるのですよね。
シャロンさんはブレーデフェルト家を引きずり落とすためにフェリシアさんに近づいたのであり、『命令を遂行するためなら、愛していないくせに誰かを愛しているふりができる』という存在であることは、第一話で明かされているのですものね。
優れた能力を持ち、目的のためなら演技をすることもできる……その様子を、読み手はこれまでの話の中で見せてもらっているから、シャロンさんがジュアニッタさんのそばにいたのは、とても驚きましたが、でも、展開として決して不自然ではないと思える……
少し前の場面で、シャロンさんがジュアニッタさんに近づいて情報を抜き出していたという場面で、シャロンさんの能力の高さ、演技力の高さがさりげなく披露さていることもあり、
1話からこれまでの展開全てを下敷きにした上での、シャロンさんのあの立ち位置……もなか様の文章展開に感動しました。
その上で、さらにすばらしい展開だと思ったのは、シャロンさんが完璧すぎなかったところです。
『苦笑を浮かべ、フェリシアはシャロンへと手を伸ばして彼の背中を擦った。もう少しジュアニッタの余裕を剥がしていきたかったが、シャロンの限界のほうが先に来てしまった。』
この場面で、シャロンさんは、もうこれ以上ジュアニッタさんを大切に思う演技を続けていられなかったんだなとわかりました。
1話の時点でのシャロンさんなら、もう少し演技を続けることなど容易かったでしょうけれど、
それができなくなったのは、シャロンさんがフェリシアさんのことを、演技ではなく心から好きになっているから……そしてそれをフェリシアさんもわかっているから、というのが想像できて、とても好きなシーンです。
ほんとうに楽しかったです。
次回もとても楽しみです、ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
シャロンの洗脳を解除するところが、ある意味フェリシアの見せ場。
なら、反撃の一手のための行動をするのがシャロンの見せ場かなと思い、この章ではシャロンに主なスポットを当てました。
彼の性格的に、一方的に黙ってやられたままでいることはないだろうな……というのもちょっとありました。
事前に出していたシャロンの情報の一つである『演技力が高い』という部分も、上手く出せたのかなと少しほっとしています。
いつも楽しみながら読んでいただき、本当にありがとうございます。
また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
第7話 《審判》は反撃を決意するへの応援コメント
今回もとても楽しく読ませていただきました。
一番印象に残ったのはやはりフェリシアさんとシャロンさんのシーンです。
第一話の段階では、フェリシアさんの計画は、シャロンさんとは良い友達関係を続けつつ、『シャロンさんをゲームの主人公とカップルにさせる』……というもので、
そうすれば、リズレイ家がブレーデフェルト家を陥れることもなくなるはず……というものでしたよね。
フェリシアさんもシャロンさんのことを警戒していて、必要以上に仲良くしないように、『傍観令嬢』のままでいようとした……
でも、一緒に学校に通うまでの間に二人の関係がどんどん近くなって、軽口を言い合えるくらいに仲良くなって……
もしかしたら、このまま、当初の予定どおり、『良い友達関係』のままでいられたのかもしれないと、この第7話を読み終わった後に思いました。
実際には、ジュアニッタさんの策略により、シャロンさんは認識を操られてしまい……
その結果、フェリシアさんはシャロンさんを好きでいることに気づいた。
第一話のときはシャロンさんに恐ろしささえ感じていたフェリシアさんが、シャロンさんのことを好きになったというのが、ほんとうに感慨深くて……
これまで、二人の関係を積み重ねてくださったもなか様の構成・展開がすばらしいです……
しかも、フェリシアさんが、自分の想いは、ゲームの影響を受けているわけではなくて、自分の意志で好きになったのだと、はっきり自覚しているところが、とてもすてきです。
また、自分の気持ちをはっきりとわかって、シャロンさんのことを好きな自分を認められるフェリシアさんだからこそ、『審判』のカードを使い、シャロンさんを救うことができたのかな……などとも思いました。
この場面で、フェリシアさんが自らに与えられた力を開花させるのがとても美しくて、感動しておりました。
もはや「傍観令嬢」ではなくなり、「ジュアニッタさんにとっての悪役令嬢」であることを選んだフェリシアさんの活躍が楽しみです。
ほんとうにありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
実は、この作品、この時点で書き続けるかどうか一度悩みました。
フェリシアが当初の目的から変化するまでが急展開かな、当初の目的を貫き通したほうがいいかな……とかなり考え、一度は書き直すのも考えていました。
結局このままでいこうと思ったけれど不安も多かったので、bisnonさんからの感想を読んでこれでよかったんだなぁと思えました。
本当にありがとうございました。
投稿初期の頃に書いた作品なので、拙い部分も多く読みづらいかと思いますが、楽しみながら読んでいただけてとても嬉しいです。
また次回もお時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
第6話 《審判》と《隠者》はお互いの手を握るへの応援コメント
今回もとても楽しく読ませていただきました。
全編に渡ってワクワクしながら読ませていただきましたが、印象に残ったのは、やはりフェリシアさんがルクレーシャさんと再会できたところです。
前回の5話で、フェリシアさんはジュリウスさんやフランさんという協力者を得て、学校に広がる違和感や、豹変してしまったシャロンさんを戻すために行動を開始できるようになりましたが、ルクレーシャさんは姿が見えないままでした。
ルクレーシャさんの姿が見えないことをフェリシアさんも気になっていて、でも、ジュアニッタさんの干渉や、人が変わったようなシャロンさんとの遭遇のために、すぐに探しにいくことができなかった。
読み手側としては、冒頭で教室を飛び出したルクレーシャさんのことが気になりつつも、フェリシアさんのたいへんな状況も理解できていて……という、そのもどかしさが感じられる構成がとても上手いなあ……と感じながら読ませていただいていたところ、
6話でついにルクレーシャさんを見つけることができて……
5話から6話と、話を跨いだ分、フェリシアさんがルクレーシャさんと出会えたときの嬉しさがとても大きくて……
フェリシアさんに見つけてもらえたルクレーシャさんの喜びが伝わってくるようでした。
また、今回の話ではユリシーズさんの活躍もとても印象的でした。
5話ではフェリシアさんに忠告を与えてくれたユリシーズさんが、今回はフェリシアさんと一緒に行動してくれて、結果的にルクレーシャさんの発見につながりました。
学校に広がっている変化や、シャロンさんの変化に、ジュアニッタさんが関係しているのではないか……何か企んでいるのではないかということはわかっていても、まだ全容はつかめない状況で、ユリシーズさんのような『情報』に詳しいキャラクターが味方になってくれることで、閉塞した状況に光明が見えてくる展開がとても心地よく、大好きです。
こういう、読んでいて辛くなりすぎないくらいの絶妙なバランスのカタルシスの演出がほんとうに巧みで……とても楽しく読ませていただきました。
次回も楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
お返事が遅くなってしまい、大変申し訳ありません。
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
ルクレーシャとの合流は、初期段階から後々のほうに持っていこうと決めていました。
視点は基本的に主人公のフェリシアに寄せていこうと思ったのもあったので……。
また、同じ時間軸にいるけれど別々の場所にいるというのも強調したく、このような形での合流になりました。
人によっては苦手に感じる展開かもしれないと少し心配に思っていた部分もありましたが、上手くバランスがとれていたのなら少しほっとしています。
いつも楽しく読んでくれて、本当にありがとうございます。
また次回もお時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
第5話 《審判》は違和感を覚えるへの応援コメント
今回もとても楽しく読ませていただきました。
今回、特に印象に残ったのは、シャロンさんの『変化』です。
前回の第4話で、フェリシアさんとシャロンさんは軽口を言い合えるような関係になっていて。
フェリシアさんも、シャロンさんがいないと少し寂しいと思うようになっていて。
(いくらか警戒している部分はあるにせよ)二人が仲良くしている場面を見ていたから、今回の第5話でのシャロンさんの豹変っぷりにはほんとうに驚きましたし、
第4話で親しく話すシーンをたくさん見せてもらっていたからこそ、5話のシャロンさんの言動が明らかにおかしい(例えば機嫌が悪いとか、そういうことではない)ということが、読み手にもよくわかりました。
フェリシアさんがシャロンさんに対して感じる不気味さを一層引き立てる文章の構成がとても上手い……と感激しながら読ませていただきました。
そして、シャロンさんがこちらの話を聞いてくれず、ルクレーシャさんの姿も見えない、ユリシーズさんも、こちらに助言はくれたものの、まだ完全に頼れるほど親しくはない……という状況で、現れてくれたフランさんがほんとうに頼もしく感じられました。
《力》のカードを持つフランさんだけでも心強いのに、《魔術師》のカードを持つジュリウスさんまで登場してくれて……直前の不安でいっぱいなシーンから、味方が二人も増えてくれたことの、このカタルシスがとても心地よいです。
また、このシーン、シャロンさんと話しているときは夕方の『廊下』で、しかも自分以外に足音が聞こえないほど静かな場所です。
無音の廊下が、シャロンさんの異常な様子を引き立てていて……そこから逃げ出して薔薇庭園にたどり着くことでフランさんとジュリウスさんがいてくれて……という、情景描写による場面の変化もとても印象的でした。
もなか様の細やかで、同時に読みやすくイメージのしやすい情景描写が、個性的で魅力的な登場人物たちの会話や葛藤を美しく彩ってくださっていて……ドキドキしつつ、何度も読み返したくなるお話でした。
次回もとても楽しみです。
ほんとうにありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
5話では話が大きく動くのを意識していたため、空気感も不穏さを意識していました。
特に様子がおかしいシャロンとの会話シーンは、何かがおかしいというのを印象づけたかったのもあり、静寂を意識していました。
静かすぎるところは落ち着くを通り越して不気味さを感じるときがあるので……。
次々に場面が移り変わったため、情景描写がきちんとできていたか心配な部分もありましたが、イメージしやすいと言ってもらえてほっとしました。
また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
第4話 《審判》の運命は動き出すへの応援コメント
今回も、全編に渡ってとても楽しく読ませていただきました。
前回の第3話で、アルカナ・ラヴァーズの世界を実際にフェリシアさんが過ごすことで、友人関係や親子関係など、ゲームのときの展開とは様々な点が変わりそうだ……という可能性を見せていただいたところで、今回の第4話では時間が進み、ついにゲーム中と同じ年齢になりました。
ここで改めて見る、第4話のタイトルの『《審判》の運命は動き出す』がほんとうに格好いいです。
前回の第3話があったからこそ、時間が大きく進んだ作中の世界で、フェリシアさんの周りの状況も大きく変化してくるのだろうな……というワクワク感を与えていただけた気がします。
また、フェリシアさんを始め、皆さんの会話シーンもとても好きです。
フェリシアさんとルクレーシャさんは第3話でお互いを『フェア』『レーシャ』と相性で呼ぶように決めましたが、今回二人がお互いを呼ぶ様子がとても自然で……
このやりとりだけで、二人があれからも良好な友人関係を築けていることがわかります。
(少し離れたところからフェリシアさんのことに気づいたり、フェリシアさんのところに駆け寄ってくるところに、ルクレーシャさんがフェリシアさんを大切な友人だと思っているのが伝わってきます……)
シャロンさんとのやりとりも大好きなシーンです。
フェリシアさんとシャロンさんの関係がこれまでよりも更に親しさを増している……良い意味で気軽なやり取りができるようになっていて。
シャロンさんの言葉に対してのフェリシアさんの返答がウィットに富んでいて、読んでいて心地いいです。
シャロンさんのことを警戒していないわけではないでしょうが、シャロンさんがいないとわずかに寂しさを感じるようになった……というところも、二人の距離が縮まったことがわかって好きです。
そして、新たに登場したジュアニッタさん。
ルクレーシャさんとも、もちろんフェリシアさんとも全く異なる雰囲気の女の子。
直前に、女性教師からフェリシアさんが言われたこと(「道を誤りそうな生徒を見つけたら声をかけてあげてほしい」という要請だったり、フェリシアさんが開花させる魔法についてだったり)もあり、
ジュアニッタさんに対してフェリシアさんが感じた『嫌な感じ』が何を意味しているのか、とても気になります。
次の話を読ませていただくのがほんとうに楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントありがとうございます。
1話、2話、3話と幼い頃からのスタート、いわゆる過去編からのスタートでした。
もう少し幼い頃の話を続けようかとも思ったんですが、これ以上過去編を引き伸ばしてもなと感じ、いわゆる本編へ突入しました。
少し時間軸が飛んだため、ルクレーシャとシャロン、二人の関係がどのようになったのかも説明したくて二人との会話シーンを入れたというのも少しあるので、そこもお楽しみいただけたようで嬉しいです。
ゲームのシナリオ中の時間軸に突入したため、フェリシアを取り巻く物語はここから本格的に動き出します。
またお時間があるときにでも、どのような物語になっていくのか、お楽しみいただけたら幸いです。
こちらこそ、ありがとうございました。
第3話 《審判》は《運命の輪》と知り合うへの応援コメント
第3話もとても楽しく読ませていただきました。
フェリシアさんがゲームの世界の登場人物になっているという状況が十二分に生かされている気がして、全編に渡って、読んでいてとてもワクワクしました。
今回のお話では、フェリシアさんの父バロンさんと、『アルカナ・ラヴァーズ』の主人公ルクレーシャさんの性格に、
『アルカナ・ラヴァーズ』をゲームとしてプレイしているときには気づくことのできない一面があることが明らかにされました。
バロンさんは、ゲームの画面越しでは妻の死後、娘を放置している男に見えていて、
ルクレーシャさんは、明るく、やさしく、いかにもゲームの主人公然とした存在だった。
でも、フェリシアさんから見たバロンさんはちゃんとフェリシアさんを愛しているのだということが描かれていて……
愛していないように見えたのは、バロンさんが不器用な性格であることと、もうひとつ。今までの『フェリシア』も、自分の感情を抑え込んで、たとえ寂しくても我慢してしまっていたことが、フェリシアさんから明かされます。
そして、ルクレーシャさんも、ゲームで見ていた主人公らしい存在感やふるまいは、今回のフェリシアさんのように、傷ついた心を癒やしてもらったからこそのものなのだということが明かされます。
この二人とフェリシアさんの関係が、ほんとうにすばらしくて、構成が巧みだなあと、何度も読み返して感動していました。
最初にゲーム『アルカナ・ラヴァーズ』としての展開を示しておいて、今のゲームの『フェリシア』ではなく、フェリシアさんだからこそ見ることのできるシーンを描いてくださっていて……
バロンさんの場合は、『フェリシア』では足りなかった親子の交流が豊かなものになり、
ルクレーシャさんの場合は、彼女の心を癒やすのが、他でもないフェリシアさんになったことで、フェリシアさんとルクレーシャさんの関係が深く、強いものになりました。
そして、今回のお話の最後では、ルクレーシャさんと仲良くなったことで、バロンさんとの親子関係もいっそう良いものになっていることが描写されました(フェリシアさんを撫でるバロンさんの場面、バロンさんからの愛情が伝わってきて大好きです)。
『フェリシア』が今のフェリシアさんになったことで生まれる変化を、二人との関係から描いてくださった今回のお話、ほんとうにすてきでした。
次回を読ませていただくのが楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
このお話は、主人公がかつて遊んでいたゲームの世界です。
しかし、ゲームの世界が現実の世界になったら、きっとゲームだけではわからなかったこともあるだろうな……というのは転生ものの小説を読んでいた頃から思っていました。
なので、この回ではそういった点を出していこうと思い、このような展開になりました。
フェリシアが、ゲームの『フェリシア』とは違うからこその変化の部分もお楽しみいただけたようで、嬉しく感じています。
また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
こちらこそ、ありがとうございました。
第2話 《審判》は《力》と再会するへの応援コメント
第2話もとても楽しく読ませていただきました。
今回はレノンフォードさんという新たなキャラクターが登場したことで、レノンフォードさんと話しているときと、シャロンさんと話しているときの、フェリシアさんの感じ方の違いが感じられて、とても楽しかったです。
レノンフォードさんと話しているときのフェリシアさんは、会話することに警戒をしていなくて、
過去の『フェリシアの記憶』をもとにはしていても、ある程度自然に話せているのですよね。
レノンフォードさんとのそのやりとりがあるからこそ、シャロンさんとの会話の緊張感や心理描写がより引き立っているように思えて……
シャロンさんの思惑がわかっていても、その言動に思わず照れてしまうフェリシアさんかわいらしく、
同時に、シャロンさんの抗えないほどの魅力が感じられて、フェリシアさんのこともシャロンさんのこともどんどん好きになっていきます。
また、フェリシアさんの『(ゲームと違って、現実に起きていることだから……これで本当に合っているのか、どうしても不安になっちゃうな)』という内心のセリフに、
相手がどれほど魅力的な存在であっても、『選択肢』を間違えた場合にやり直すことができないという不安が感じられて、読んでいるこちらにも緊張感が伝わってきました。
まして、フェリシアさんは自分自身と父親の運命も、自身の言動にかかっているのだから、その小さな体にかかるプレッシャーは相当なものだろうなと思います。
相手が……シャロンさんが観察力に優れ、知恵に満ちたひとだから、なおさら。
最後のシャロンさんの、『(……普通にこうして接することができたら、良い友達になったのかもしれないのに)』という心の中のつぶやきに、フェリシアさんの偽りのない気持ちが感じられて、とても心に残りました。
シャロンさんが魅力的だからこそ、フェリシアさんもそう思ったわけで……でも、シャロンさんはブレーデフェルト家に恨みがあるわけで……そのままならなさ、もどかしさを描くのがとても巧みだなあ……と感激しながら読ませていただきました。
次回もとても楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
フェリシアとシャロンの関係には、『本当の意味で愛していない』『シャロンは父から言い渡された目的がある』というのを意識して描写するように心がけていました。
しかし、これに対してフェリシアとレノンフォードは純粋な友人に近い関係になっています。
なので、フェリシアとシャロン、フェリシアとレノンフォード、それぞれの関係性の違いがちゃんと出せていたようでほっとしました。
フェリシアとシャロンの関係には、どうしても一種の緊張感が混じります。
それを感じながらも、フェリシアが彼とどのように関係を築いていくのか、お楽しみいただけたら嬉しいです。
こちらこそ、感想のコメントをありがとうございました。
またお時間があるときにでも続きをお楽しみいただけたら幸いです。
第1話 《審判》は気付くへの応援コメント
第1話、とても楽しく読ませていただきました。
『母の死』という衝撃的な場面から始まることで、急に『フェリシア』になってしまった名もなき主人公の衝撃と困惑、動揺が、読んでいるこちらにも伝わってくるようで大好きです。
目の前の母の遺体から、自分の手、そして父親と、だんだんと見ているものが離れていくにつれて、自分の置かれた状況を認識していくところも、情景が目に浮かぶようで……
その後の、公園の場面もとても好きです。
協会の関係者が管理しているという公園の美しさが丁寧に描写されていて、ほんとうに美しい公園なのだということが伝わってきます。
また、それほど美しい公園だからこそ、その景色を見ても落ち着くことのないフェリシアさんの動揺の深さが感じられる気がしました。
そして衝撃的だったのは、フェリシアさんになってしまった『私』が自分の名前を覚えていないことです。
ほんとうの自分の名前を覚えていれば、今の自分がどんな姿であっても、その名前から様々な記憶を呼び覚ますこともできるのでしょうが、
それがわからないことで、『私』は鏡を見てもそこに映るのは自分ではないし、記憶を探ろうにも自分の名前に繋がるものは思い出せないという、『自分が一体誰なのかわからなくなる。その不気味さと恐怖』が、こちらにも伝わってきました。
ほんとうの自分(の名前)が思い出せないままフェリシアとして生きていくしかない……
しかも『フェリシア』はこのままでは悪役令嬢として孤独の道を歩んでしまう結末が待っているという、二重の意味で大変な状況に、フェリシアさんのことを応援したい気持ちが沸いてきます。
フェリシアさんのこれからが心配になっているところに、『フェリシア』が悪役令嬢になるきっかけであるシャロンさんが登場することで、場面が一気に緊迫感を増すところも好きです。
フェリシアさんは、ゲームの記憶のおかげで、『フェリシアに対するシャロンさんの思惑』がわかっています。
たとえ、どれだけシャロンさんが積極的に、魅力的に接近してきたとしてもシャロンさんを受け入れるわけにはいかないわけで……
シャロンさんがこれからどんな風にフェリシアさんに近づこうとするのか、そしてフェリシアさんはそれにどのように対抗(抵抗)をしていくのか……
それによって、二人の関係はどのように変化していくのか……
第2話を読ませていただくのがほんとうに楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
冒頭部分のイメージは最初からある程度決まっていましたが、主人公の記憶の処理はちょっと悩んだところでもありました。
最初は名前もちゃんと覚えているパターンで考えていたんですが、本当の名前は物語に絡んでこないかも……と途中で感じ、覚えていないパターンでいくことになりました。
カクヨムにはじめて投稿してからいまだに整備できていないお話でもあるため、最近の作品よりも読みづらい点もあるかと思いますが、またお時間のあるときにでも続きをお楽しみいただけたら幸いです。
こちらこそ、ありがとうございました。
第1話 《審判》は気付くへの応援コメント
面白ろく拝読してます😃
ただ、登場人物のセリフが少しばかりクドすぎるように感じます。
上品で丁寧を心掛けてるかと思われますが、過剰な丁寧さや年齢に合わない話し方は、せっかくの物語に水を差すようで勿体ない。主人公や相手の少年の年齢に違和感の無い会話の上で、丁寧さを演出されたほうが良いと思います。
作者からの返信
ご意見ありがとうございます。
投稿してからこんなに早くコメントがもらえるとは思っていなかったので、とても驚きました。
これからの創作の参考にさせていただきます、本当にありがとうございました。
最終話 《審判》と《月》は静かに寄り添うへの応援コメント
最終話も、ほんとうに楽しく、感動しながら読ませていただきました。
最初から最後まで、もうずっとすてきで、何度も読み返したのですが、フェリシアさんとシャロンさんが、お互いの本心を打ち明け合うシーンが特に大好きです。
父に言われてフェリシアさんに取り入ろうとしたシャロンさんから見たフェリシアさんの変化がよくわかって、とても興味深かったです。
シャロンさんから見れば、彼女の母親の死をきっかけに、フェリシアさんがまるで別人のように強く凛々しく変わったわけですから、さぞかし驚いたのだろうなって。
実際にフェリシアさんは別人に変わっていたわけですが、シャロンさんが父から命じられた任務からではなく、
本心からフェリシアさんのことを好きになったのが、『変わった』後のフェリシアさんだから……というのが、シャロンさんの口から語られている場面も好きです。
好きになった理由も、すごく良いなと思っていて……シャロンさんは、フェリシアさんが、ただ変わったから好きになったわけではないのですよね。
変わったフェリシアさんが……『フェリシア』の中の主人公である彼女の生き方が、父の言うことを絶対とするシャロンさんの固く凍っていた心を溶かしたのだというところが、ほんとうに美しくて……
シャロンさんが『嘘ではなく、本当の意味で』惹かれたのは、フェリシアさんの外見ではなく、中身……心だったのですよね。
フェリシアさんは心が主人公のものに変わり、ルクレーシャさんはフェリシアさんに傷ついた心を救われて、ジュアニッタさんは皆の心を操ろうとし、
シャロンさんはフェリシアさんの心に惹かれていて、フェリシアさんはそんなシャロンさんに自分の心の内を打ち明けて洗脳を解いた……
第一話からあらためて読ませていただいて、この作品では『心』の様々な側面ががほんとうに大切に、丁寧に描かれているのだなあと思って、ますますこのお話が好きになりました。
最後の、シャロンさんに手を引かれながら共に歩いていくシーン、ゲームでは決してありえなかった場面なのだと思います。
『全てが全て予定とは大きく異なる結果になってしまった』上で、ゲームではありえないハッピーエンドを、二人で選び取ることができて、ほんとうによかったと、心から思いました。
すてきなすてきなお話を読ませていただき、ありがとうございました。
このお話と出会えてよかったです。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントありがとうございます。
本作品は、カクヨムにはじめて投稿した作品であり、はじめて悪役令嬢ものに挑戦した作品でした。
なので、他の作品に比べるとどうしても粗く、読みづらい部分も多かったかと思います。
ですが、最後まで楽しんでもらえたんだなとわかり、本当に嬉しいです。
このお話と出会えてよかったという言葉も嬉しく、この話を書いてよかったなぁと思えました。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。