応援コメント

第8話 《審判》と《月》は《恋人》へ判決を下す」への応援コメント


  • 編集済


    今回も最初から最後までワクワクしながら読ませていただきました。


    読んでいてほんとうにすごいと感動したのは、第7話で洗脳から開放されたシャロンさんが、ジュアニッタさんのそばにいたことです。

    ジュアニッタさんの策略を暴くための作戦として、シャロンさんがジュアニッタさんのそばにいることはすぐに明かされるのですが、このシーンを読んだ瞬間、なるほど!と膝を打ちました。

    他の人であれば、『洗脳された演技』をすることは難しいでしょうが、シャロンさんならできると、読み手としても確かに思えるのですよね。
    シャロンさんはブレーデフェルト家を引きずり落とすためにフェリシアさんに近づいたのであり、『命令を遂行するためなら、愛していないくせに誰かを愛しているふりができる』という存在であることは、第一話で明かされているのですものね。

    優れた能力を持ち、目的のためなら演技をすることもできる……その様子を、読み手はこれまでの話の中で見せてもらっているから、シャロンさんがジュアニッタさんのそばにいたのは、とても驚きましたが、でも、展開として決して不自然ではないと思える……


    少し前の場面で、シャロンさんがジュアニッタさんに近づいて情報を抜き出していたという場面で、シャロンさんの能力の高さ、演技力の高さがさりげなく披露さていることもあり、
    1話からこれまでの展開全てを下敷きにした上での、シャロンさんのあの立ち位置……もなか様の文章展開に感動しました。



    その上で、さらにすばらしい展開だと思ったのは、シャロンさんが完璧すぎなかったところです。

    『苦笑を浮かべ、フェリシアはシャロンへと手を伸ばして彼の背中を擦った。もう少しジュアニッタの余裕を剥がしていきたかったが、シャロンの限界のほうが先に来てしまった。』
    この場面で、シャロンさんは、もうこれ以上ジュアニッタさんを大切に思う演技を続けていられなかったんだなとわかりました。

    1話の時点でのシャロンさんなら、もう少し演技を続けることなど容易かったでしょうけれど、
    それができなくなったのは、シャロンさんがフェリシアさんのことを、演技ではなく心から好きになっているから……そしてそれをフェリシアさんもわかっているから、というのが想像できて、とても好きなシーンです。



    ほんとうに楽しかったです。
    次回もとても楽しみです、ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    シャロンの洗脳を解除するところが、ある意味フェリシアの見せ場。
    なら、反撃の一手のための行動をするのがシャロンの見せ場かなと思い、この章ではシャロンに主なスポットを当てました。
    彼の性格的に、一方的に黙ってやられたままでいることはないだろうな……というのもちょっとありました。
    事前に出していたシャロンの情報の一つである『演技力が高い』という部分も、上手く出せたのかなと少しほっとしています。

    いつも楽しみながら読んでいただき、本当にありがとうございます。
    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。