応援コメント

第5話 《審判》は違和感を覚える」への応援コメント

  • 今回もとても楽しく読ませていただきました。

    今回、特に印象に残ったのは、シャロンさんの『変化』です。

    前回の第4話で、フェリシアさんとシャロンさんは軽口を言い合えるような関係になっていて。
    フェリシアさんも、シャロンさんがいないと少し寂しいと思うようになっていて。
    (いくらか警戒している部分はあるにせよ)二人が仲良くしている場面を見ていたから、今回の第5話でのシャロンさんの豹変っぷりにはほんとうに驚きましたし、

    第4話で親しく話すシーンをたくさん見せてもらっていたからこそ、5話のシャロンさんの言動が明らかにおかしい(例えば機嫌が悪いとか、そういうことではない)ということが、読み手にもよくわかりました。

    フェリシアさんがシャロンさんに対して感じる不気味さを一層引き立てる文章の構成がとても上手い……と感激しながら読ませていただきました。


    そして、シャロンさんがこちらの話を聞いてくれず、ルクレーシャさんの姿も見えない、ユリシーズさんも、こちらに助言はくれたものの、まだ完全に頼れるほど親しくはない……という状況で、現れてくれたフランさんがほんとうに頼もしく感じられました。

    《力》のカードを持つフランさんだけでも心強いのに、《魔術師》のカードを持つジュリウスさんまで登場してくれて……直前の不安でいっぱいなシーンから、味方が二人も増えてくれたことの、このカタルシスがとても心地よいです。

    また、このシーン、シャロンさんと話しているときは夕方の『廊下』で、しかも自分以外に足音が聞こえないほど静かな場所です。
    無音の廊下が、シャロンさんの異常な様子を引き立てていて……そこから逃げ出して薔薇庭園にたどり着くことでフランさんとジュリウスさんがいてくれて……という、情景描写による場面の変化もとても印象的でした。

    もなか様の細やかで、同時に読みやすくイメージのしやすい情景描写が、個性的で魅力的な登場人物たちの会話や葛藤を美しく彩ってくださっていて……ドキドキしつつ、何度も読み返したくなるお話でした。



    次回もとても楽しみです。
    ほんとうにありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    5話では話が大きく動くのを意識していたため、空気感も不穏さを意識していました。
    特に様子がおかしいシャロンとの会話シーンは、何かがおかしいというのを印象づけたかったのもあり、静寂を意識していました。
    静かすぎるところは落ち着くを通り越して不気味さを感じるときがあるので……。
    次々に場面が移り変わったため、情景描写がきちんとできていたか心配な部分もありましたが、イメージしやすいと言ってもらえてほっとしました。

    また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。