底抜けに甘いお菓子を食べたよう

高校生のちょっと可愛い女の子の瑠衣がイケメンクラスメイトに恋をした。

物語はそこから始まる。
読み進めるうちに終盤以降、甘い甘い二人の空気にこちらまでが照れてしまった。

所々、間合いがかなり開く部分があり、初めはその意味がわからなかった。
だが、読み進めるうちに、これは視覚からも主人公達の心の動きを詩的に見せているのだと気付いた。

画面に一文だけ現れる。スクロールし、その一文が消えるかどうかの時、また次の一文が現れる。
面白い書き方だと思った。
だが、その一文が印象的に視覚に映るのだ。
他には何も無い白い画面上に、その文章だけ……

それがまたスローモーション効果を表し、キス一つをとっても何度もをリフレインする事で情感が刺激されるのだ。


読んで確認してみて欲しい。
甘いお菓子を食べて、セロトニンがでまくる気分になるのは間違いない。



注)セロトニンとは幸せホルモンと言われる神経伝達物質です。