この作品単体でも十分パワフルでぶっ飛んでて、それでいて硬派でもある和風バトルファンタジーなのですが、企画参加作品でもあるのですよ。
企画では同プロットを元に物語を書くというものなので、まずは提示してあるプロットを確認してから本作を読むことをおすすめします。
そうしたらば、この作品の作者の変人ぷりがよー…くわかるかと(褒めています)。
なぜ、こうなった!!!
いや、すごいけどね。すごすぎて叫びそうだけどもね!!!!
忍びと妖刀、和装に戦う天才少女、師弟と掟、金色と桜。そして必殺技✨
はっちゃけているようで、決めるところは決める筆致の巧みさ。
まあ、読みなさいって。映像化してほしい作品です。見たい。妖刀抜きたい。
この物語を読み始めたあなたは、最初の数行で一旦、ブラウザバックして題名を確認するかもしれません。
自分は自主企画「筆致は物語を変えるか」第三回、「葉桜の君に」を開いたはずではなかったかと。
……間違いない。
題名を確認して読み始めたあなたは、一話目でこう考える。
企画の投稿規約(レギュレーション)を守っているのだろうかと。
読み進むうちに、あなたはすっかり作品に引き込まれ、今回の企画の中でこれほど規約に忠実な作品はないと首肯することでしょう。
しかも、全編を通じて熱い!
主人公の昔の想い人との関係。新たなヒロインとの関わり。
特にバトル描写はは本企画唯一無二。いつかあなたは戦闘描写に引き込まれていきます。
読み終えたあなたは、膝を打ち、こう叫ぶはずです。
「まさしくこれは”葉桜の君に”だった」と。
……そのとおりです。
規約を守りつつ、想像力を全開したこの作品、「葉桜の君に」を今回の企画のベスト作品として推奨いたします。
桜といえば和。和といえば忍者。そして妖刀。似合います。ぴったりです。桜吹雪とアクション。めっちゃカッコイイです。
しかしこちら、先生が生徒の悩みを聞くという共通プロットで執筆する自主企画の参加作なのです。
……うん。あれこれ語るのはヤボというものです。まあ、まずはご覧ください。そして気が向いたら企画のレギュレーションを確認してみてください。しっかり守られていることがわかるでしょう。
タグから笑わしにきてますが、騙されてはいけません。まっすぐに描かれているのは親子の絆や師弟愛。託す者と受け継ぐ者。後半のアクションシーンも圧巻です。
山の中ひっそりと存在する忍の里。
大師範をつとめる葉太の前に現れたのは、かつて里を抜けた凄腕の忍びにそっくりな少女、桜子でした。
忍者ものの作品は数多くありますけど、本作でスポットを当てているのは、忍びの宿命と師弟愛。
里を抜けた忍と葉太、そして桜子の強い思いが迫力のある戦闘シーンと共に書かれた本作。
何がすごいって、この作品が同じプロットから別の作品を作ろうというゆあんさんの企画、『筆致は物語を超えるか』の参加作品であること。
プロットを読んだ限りでは、先生と教え子の関係描いた作品を連想したのですが、まさかの忍者もの!
あれこれ言う前に、まずはこれを思い付いたアイディアに脱帽です。
この作品は、他の『葉桜の君に』作品とは一線を画する。
そのあまりの変化球の切れ味に、人々はこれを【魔球】と呼んだという。
平松政次のカミソリシュート。
村田兆治のフォークボール。
あるいはフィル・ニークロのナックルボールか?
ゆうすけ殿は多くを語らないが、この作品を書くために血の滲むような努力をしたに違いあるまい。
大リーグボール養成ギブスを身につけ、山に籠もり滝に打たれ、3年以上の鍛錬を重ねたはずだ。
その甲斐あって、本作は唯一無二の『葉桜の君に』作品に仕上がった。
多くを語ることはしない。
ただ、本作のバトルシーンの迫力は、他の『葉桜の君に』作品を凌駕するものであると言っておこう。
壮絶なる戦いの行く末を、その目で見届けて頂きたい。
覚悟を決め、刮目して見よ!