2 酒場
武器を買うには金がいる。そして、金を得るには仕事がいる。
酒場は住民たちの憩いの場でありながら、仕事の斡旋所も兼ねている。
ミリアムはホットミルクを注文すると、一日で済む仕事の中で一番報酬の高いものは何か、マスターに尋ねた。
「それでしたらこちらのイノシシ退治になりますが……」
山に棲むマダライノシシが近くの森まで降りてきて、畑の作物を荒らしているという。報奨金は1000サルファング。
「失礼ですがお客様では……」
マスターはやんわりと無茶を諫める。ミリアムは一見、小柄な少女でしかないから無理もない。
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【仲間に「アラン」がいなければ↓①へ】
【仲間に「アラン」がいれば↓②へ】
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①
ミリアムは何も言わず、呼吸を整えて、マスターの目をじっと見た。
「……大変失礼致しました。では、受注料を頂戴致します」
斡旋者たるもの、眼光から相手の力量を測る技術は備えている。
ミリアムは50サルファングの受注料を支払い、マダライノシシ退治の依頼書を受け取った。
【道具に「依頼書」を追加】
【→目次へ】
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②
「いやいや、俺が受けるのさ」
早くも二杯目のビールを飲み干したアランが口を挟んできた。
仲間同士には見えなかったのだろう。マスターはミリアムとアランを交互に見た後、「失礼致しました。では、受注料を頂戴致します」と言った。
ミリアムがマダライノシシ退治の依頼書を懐にしまうと、アランは三杯目のビールを注文した。
馬鹿なのか、こいつは。
「そんな目で見るなよ。俺は酒を飲むと打たれ強くなるんだ。本当だぜ」
単に鈍くなるだけだろう……とミリアムは呆れたが、酩酊している風には見えなかったので、問題なしと判断した。
【道具に「依頼書」を追加】
【耐久力+1】
【→目次へ】
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