蝉の声が聴こえてくるような描写力です。夏は残酷な季節であり、家族という枷が残酷な運命であることを鋭くえぐります。この先もとても楽しみな作家さまです!
そして、ヒトは自らの思い出すら改竄する。改竄の後にしか訪れない幸せを抱く事でなんとか生きていられるヒトも、いる。
現代日本の負の側面とも言うべきリアルを箱庭のように、徹底的に描写。哀しい教訓、それは辛い日常でしか得られないものかもしれないものの、「そんなことはない」と読者は否定できない。「オートマチック」…続きを読む
この物語は実に『根本的なモノ』を語っています。読んでいるうちに読者は、自分自身もこの物語に登場しているはずだ、と気が付くことでしょう。根本的なモノは。深くて暗い。素晴らしい作品でした。…続きを読む
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