人の姿を捨てて土に還り、黄金の薔薇として生きたい。それが儚き少年の願い

白い肌の美しい少年。彼が追い求める、黄金の薔薇。
青年が語るおとぎ話の、黄金の薔薇に会える場所。

何もかもが幻想的で、人の世の痛みをもすべて超越しているかのような錯覚を起こします。

薔薇として生きる願いを捨てられない少年と、彼の危うさに惹かれていく青年。
二人が夢見た、薔薇と詰草があふれる夢の世界。

この作者ならではの、美しい言葉の海に沈みこんでいきたくなる作品です。
じっくりと、言葉のひとつひとつを味わいたいと思います。

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