今日の作業を終えてから読んでください。語彙力がどっかへ吹っ飛びます。

「盲目の主人公」という、書き手にとってハードルの高すぎる設定を物ともせぬその筆力に、まず脱帽。

主人公の目が見えないからこそ見えている世界と、肌と心で感じる色の描写が、ひたすらに綺麗です。透明な水色が踊る、光の乱反射を感じさせるような曖昧な景色が目に浮かびます。


美しい作品に久々に出会えた、その美しさにわたしの語彙力がどっかに旅に出た。行ったその場所が楽しいのかそれとも道に迷ったのか、奴ぁなかなか帰ってこない。いい加減帰ってきてほしいのだけど、どうしたものか。

ですので、書き手の皆さまはご自分の作業をひと通り終わらせてから読むことを推奨します。あなたの言葉に足が生えてスキップしながら何処かに行ってしまうでしょうから。

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