主人公クレア。
彼女は生きたいと願った人々を救い続けています。
ひょんなことから勇者に付け狙われてしまうクレア。そんな彼女を守るため、頼りになる護衛がつくことに!
クレアと護衛のアルトは、人助けやピンチを切り抜けて行くのですが、その過程でクレアが人助けをする理由も明らかになっていきます。
護衛のアルトさんがめっちゃカッコイイです!
クレアが恋愛に疎い感じなのも相まって、ファンタジー小説ですが恋愛要素にもキュンキュン出来る事間違いなしです☆
文章もとっても読みやすくて、30万字以上あるなんて読み終わるまで気づきませんでした!
そんなに長かったかな?って感じです。
面白かったので文量とか全然気にならなかったです。サクサク読めました☆
恋愛要素のあるファンタジー小説をお探しの人に自信を持ってお勧めできる作品です!
「願いを叶える手段としての人助け」──たしかにそうなのでしょう、主人公の動機は。
しかしそこから生まれる仲間と絆は本物。孤独な心を溶かし、冷えた手を握って温める。世知辛い世の中にも、そういえばこんな優しさが人にはあったな、と思い出させてくれる。
偽善で綺麗事になりがちな「人助け」というテーマが、純粋で温かい物語を折り上げています。
……真面目に紹介するとこんなところでしょうか。
個人的に特筆したいのは、主人公クレアちゃんと護衛のアルトさん。
いいですか皆さん、こんなに嫌味なく可愛くて健気な女キャラはそういませんよ。
そんな彼女と、恐らく外堀からじわじわ埋めていくタイプと思われるアルトさんの絡みは電車で読んじゃいけません。ニヤニヤが止まらなくて通報されること間違いなし。
まず描写がとても綺麗です。
個々の魔法道具、特有の景色、右も左も異世界情緒のある輝いた彩りに溢れています。
主人公クレアを始め、その人の良さに集まる方々も素敵な人たちばかり。
と思えば、国家絡みの陰謀、政略の仄めかし、あまり人の鏡に置けない勇者など……ほのぼのとした作風にも、しっかりとした国作りなどの世界観と説得力のある地盤が透けて見えます。
信仰感にしてもそうで、異世界ファンタジーではついつい薄っぺらになりがちな宗教感もきちんと練られています。
その上でキャラクターも非常に個性的で、お話にも緩急があってとても読みやすいです。ほのぼのとした恋愛模様をゆっくり見守っていくのも醍醐味。
純粋な気持ちを以て楽しめる作品です。