日常のさり気ない一コマ、誰もが経験する可能性のある時間をとても丁寧に描いた小説です。主題歌となる明るい音楽が流れ出して、長靴をはいて水たまりを踏んでみたくなるような、優しく鮮やかな短編でした。
言葉について。大学生です。
浮かぶ情景が美しく、優しいのが印象的でした。なんてことない出来事も、やるせなさも、心の持ち方とふとした出会いが特別にする。そんな瞬間の物語です。
何気ない日常の中ではじまる淡い恋の物語。主人公の目線から見たヒロインは、上品で魅力的で、読んでいる私もときめいてしまいました。あえて派手な演出を避けることで、日常の中で目覚めた恋を、繊細かつ見事…続きを読む
この作品の読みどころは細かい描写にあります。美しくて、甘い。甘美という2文字で表すのが勿体ない。そして、口当たりがしつこくない。描写に力を入れすぎると話がつまらなくなってしまうという欠点をしっかり…続きを読む
ちょっとイヤな目にあった時。人の優しさが、より沁みますよね。こちらのお話では、手を差しのべてくれた女性のひと言ひと言が、さりげなく前向きな言葉で、とても好感が持てます。ふたりの会話と空気感…続きを読む
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