殺し屋の弟子になりました。

なのか はる

プロローグ

「なぁ、俺はさ……嘘つく奴がこの世で1番嫌いなんだよ」

真っ黒なスーツの男が、左手で小太りなおじさんの頭をつかむ。右手には拳銃を持ち、おじさんのあごにググッと押し当てる。

「なぁ、なんか言えよ」

おじさんはガタガタと震えている。

「い、言ったら命は保証してくれるんだよなっ……?」

「あぁ、もちろん」

「……い、依頼人は【佐久間】だ。ほらっ、言ったぞ。早く拳銃を降ろしてくれっ! 」

窓からは月明かりが入る。

「オーケー、オーケー。有益な情報ありがとう」

そう告げると男はあごから拳銃を離した。そして、今度はこめかみに銃口をつける。

「お、おいッ! な、何を……!? 」

男が体の芯まで凍るような微笑みを浮かべる。

「じゃ、さよーなら」 


バンッ

無機質な倉庫に、小さな悲鳴と銃声が響いた。

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殺し屋の弟子になりました。 なのか はる @nanokaharu

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