海が太陽のきらり

作者 吉岡梅

106

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★★★ Excellent!!!

最初の一文から、なんだか不思議です。「海のへそ」って何のことだろうと。けれどそこからさらに、不思議な世界観に引きこまれていきます。
どうやら、語り手は人ではないようで……。そんな語り手は人間の少年と出会います。

これ以上のあらすじを言うのは、無粋でしょう。
「」を廃している文章は、それほどに優しくて描写が素敵です。
童話のような、優しい世界観がとにかく魅力的な優れた短編です。ぜひご一読を。

★★★ Excellent!!!

同じあらすじを元に様々な作者様が色をつけてご自身の作品として書くという自主企画『筆致は物語を超えるか【海が太陽のきらり】』参加作。
自分の学びのために覗かせていただいた本作ですが、そんな目的をすっかり忘れてしまうほど、純粋に「出会って良かった作品」だと思いました。

企画にご興味のある方は、どうぞ企画者様がご提示なさったあらすじを先にご確認してみてください。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054891740375/episodes/1177354054891741090

このあらすじから本作を生み出された作者様のセンスと才能に脱帽です。

……あ、物語そのもののレビューをしてませんでした。
主人公はちょっと変わったヒロイン(?)ですが、とても可愛らしいです。
最初の一文のインパクトに、彼女のキャラクターが凝縮されていて見事です。

そんなヒロインが、街から来た少年と出会い、心を通わせていきます。
お互い「好き」という思いが芽生えますが、それぞれに帰る場所のある二人。
提示されたあらすじをどう回収するのだろうとメタ視点の興味と共に、二人の淡い恋の行方が気になります。
最後はヒロインの優しさと彼の思いが、「へそ」の中で美しく混ざり合います。

何度も読んで味わいたくなる、おとぎ話のような可愛くて素敵な掌編です。

★★★ Excellent!!!

最初の語りから人間ではなさそうなのは、わかったけれど。

ようこちゃん、かわい〜い♡
おうち連れて帰りた〜い♪
でも、連れて帰ったら、手に余りそうでもある。ヤバい。

海斗君とようこちゃんとの物語。切ないね。
二人は一緒になるのかと思ったけれど★

可愛い語り口で紡がれる不思議なお話。
切ないけれど、悲壮感はありません。

小さなお子様から、大きな大人の皆様まで、誰もが楽しめると思います。

カクヨム界には、まだ見ぬすんごい才能がいるなあと改めて思わされました。

とにかく、素晴らしい作品🌟
お見事です💘

★★★ Excellent!!!

短編というのは、短い文章でどれだけ読む人に伝えられるか、という難しさがあります。冗長になってはいけないし、短すぎても足りなくなる。
このお話は、その辺りの塩梅が素晴らしい。

海で出会った陽子と海斗。語り部は陽子ですが、この子実は……。

優しく少し不思議な語り口で紡がれるこの物語を、ぜひ体験してみて下さい。
絶対に損はさせませんから!

★★★ Excellent!!!

舞台は和歌山県田辺市。山側では熊野古道で有名なこの街ですが、海側も物語で溢れています。
ヒロインの陽子は水木しげるも描いたことがある和歌山のとある妖怪。
だからと言っておどろおどろしくもなく、彼女の一人称でとても可愛らしくファンタジックに描かれていました。
男の子の海斗との交流もロマンチックで、まさに現代のおとぎ話。
このまま和歌山の妖怪伝承として後世に伝わって欲しいと思うような作品でした。

★★★ Excellent!!!

とても可愛らしい文章で語られる、若い男女のラブストーリー。
冒頭から強烈なジャブを読者に放ち、徐々に明かされる世界観に釘付けにされます。
海と陸の境目はどこにでもありますが、二つの世界の境界線は、国境よりもはっきりとした物なのかも知れません。
おとぎ話のようなラブストーリーを、ご堪能あれ。