誰もが誰かのヒーローになれることを教えてくれる「読むハリウッド」

スクラップ資源から希少な資源「レアメタル」を回収するハンター。
そのチームのエース格である紅一点、シングルマザーのカンザキ・シュカをとりまく物語。

序盤こそシングルマザーのドタバタほのぼの物語だが、彼女の悲痛な過去が明らかになるとともに、国全体を巻き込む謎と陰謀に包まれていく。そのダイナミックな構成、その中で出てくるチーム内の人間ドラマ、武器とスカイスーツで戦う鮮やかなアクション! それはまさにハリウッド映画のようなエンターテインメントになっている。

そして何より、本作ではいつも、誰かが誰かのヒーローになっている。シュカが子供のイチや部下のエータのヒーローになっているときもあれば、同僚のアンジがシュカにとってのヒーローとなって助けるときもあり、上司のトバリがチームのヒーローになっていることも。

万人のためのヒーローではないけど、守りたい何かの、助けたい誰かのために、人はいつでもヒーローになれる。そんなことに気付かされ、心が潤う。これもまた、ハリウッドのようなメッセージだ。

書籍化もすっ飛ばして映像化してほしい作品。誰が読んでも楽しめること間違いなし!

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