知と美が競演する天才高校生たちのクイズ大会の裏側で、渦を巻く思惑と陰謀

クイズ番組はいろいろあれど、答えが一個も分からないし、なんなら問題の意味すら分からない……
そんな宇宙レベルの超難問ばかりが出題される、天才高校生のクイズ大会を舞台にした物語です。

何だか難しそう……しかも30万字以上もあるし……と尻込みしたそこのあなた!
大丈夫です!
一旦読み始めたら最後、あっという間に引き込まれ、あれよあれよという間に最終章に辿り着いているはず。
特に大会が始まる第二章以降、加速度的に面白さが増します。

何と言っても、クイズの出題方法のバリエーションがすごい。
定番のゲームでも、少しルールが追加されるだけで、対戦相手の出方と先の展開を読む駆け引きや戦略が必要になってきます。
この心理戦こそが、本作最大の魅力なのです。
例えクイズ自体の内容は理解できなくとも、出場者たちの思考が交錯するスリルと臨場感で、ページを繰る手が止まらなくなります。

しかしこの作品、それだけでは終わりません。
この超難度の知力バトルに、さまざまな陰謀が絡んでくるのです。
それが最高潮に盛り上がるのが、決戦の舞台。タイトル『トリコロールの才媛』が示す三人の天才美少女が揃い踏みとなります。
そこに蔓延る、触れたら切れそうなほどの緊迫感。次々と色を変える展開に、息をするのも忘れて読み耽ってしまいました。
作者さまの頭脳はいったいどうなっているのか。

毎日少しずつ拝読していたのですが、とうとう読み終わってしまって物凄く寂しいです。
とても濃密で充実した読書体験でした。
本当に面白かったです!!

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