推し尊いからのごく自然なうつりかわりが体感できる

推し尊いの一ファンであった主人公が、どのようにマクシミリアンへのまなざしが変わっていき、またどこが変わらなかったのか。
一ファンである主人公の節度ある行動や判断にも好感が持てます。そんな主人公のマクシミリアンとの関係とその見え方の変化、そこから生まれる未知の領域に、読者もまた共に、血が通い神経が通っていく感覚があります。一体感を損なうことなく、気がつくと、見え方ががらりと変わっている。そのプロセスに無理がなく、門外漢にもリアリティのある体験でした。
画的にも美しいと思います。
よかった。